GOD BLADE 第二十話〜謎?謎〜

なんとか武装集団を追い返すことができた
ライのおかげだ
あの時バリアを張ってくれなかったら今頃俺の首には穴が当ていただろう
ライについてはまだ分からない事が多いが、
本人(?)は話すつもりは無いようだ
今分かっていること・・・
ライはいわゆる“守護者”で、守護の対象は・・・
“適応者”・・・
適応者についてもよく分からない
ライはいずれ知ることになるといっていたが・・・
それよりも今はゴウのことが心配――――

「逃げろ!!」

叫び声が聞こえたと同時に、
ゴウがこちらへ必死に走ってくるのが見えた

「にげ・・・?」

ゴウの後ろに人影が見えた
まだやつらの一人が・・・?
いや、服が白い。やつらは黒ずくめだった
もっと目を凝らしてみると、その白い人影は洞窟内で会った女性だった
その手には物騒に光るものがある

「こいつはヤバイ!近づかれるな!!」

女性は手に血の滴るベアークローを持っていた
一難去ってまた一難ってことか
にしてもさっきと雰囲気が全く・・・
あれこれ考えているうちにゴウが目の前まで来ていた

「早く逃げろ!」

とりあえず言われるがままに走ったが、
何がなんだかさっぱり分からない
もう分からんことだらけだ

「何で逃げるんだよ!?」

「あの女・・・」

そこで言葉が止まった
走るのに必死なこともあるが、何かほかの理由もあるようだ

「あの女、やつらの一人を滅多刺しにして・・・」

ゴウの顔色が悪くなった
そうだった、ゴウは医療知識豊富だと言うのにもかかわらず、
暴力的な表現への対性がない
俺もあまり好まない表現だ・・・
いや、好むやつはどうかしている
背後からどんな生物も拒絶したくなるような笑い声が聞こえてきた
この女はどうかしているらしいな・・・!

「足で逃げ切るのは無理そうだ!」

何とか言葉を言い切った直後、強い力で襟をつかまれた
一瞬呼吸ができなくなり、
地面に押し付けられたと分かったときにはもう刃物が持ち上げられていた
これで死に掛けるのは何度目だ・・・!

「レイド!」

ゴウが女性に体当たりを食らわし、体が自由になった
最近死に際に行きすぎだぞ・・・俺

「無事か?」

「ああ、おかげでな」

もう逃げても無駄だというのは明確だった
何とかこの女を止めないと・・・
銃器を使うのはどうも気が進まない
だからといって素手ではかないそうにない
ゴウのタックルは意外とダメージが大きかったらしく、
女性はなかなか立ち上がれないようだ
風が止み、周りが静まりかえったとき、狂気に混じったぶつぶつ声が聞こえた

「レ・・・イド・・?」

俺の名前?
でもなんで・・・
その瞬間、彼はここがどの辺りかを思い出した
コード遺跡付近・・・
俺の両親はコードの生まれだと聞いている
コードの住民なら俺の名前を知っててもおかしくない

「ゴウ、この女俺と同じ生まれかも知れない」

「何?」

女性が立ち上がった
すかさず身構えたが、女性の目はもう狂気に満たされてはいなかった

「レイド・・・?あなた、レイドなの?」

「そ・・・そうだが」

念のため体勢は保ったまま答える
だがもう構える必要がないことがすぐに分かった
女性の頬を光るものが伝っていった

「お・・・おい・・・?」

「無事だったのね・・・ディンが・・・彼が・・・」

そういえばおっさんもコードの生まれだった
俺の親父とは仲がよかったらしい
どこからかエンジン音が聞こえてきた
リーバー?何でこんなところに・・・
中型のリーバーが三人の前で止まった
中から現れたのはディンの姿だった

「おま・・・なんだってこんなところに・・・」

ディンは泣き崩れている女性を目に留めると、その場で動かなくなった
このおっさんは・・・
幼いころは長いこと一緒に過ごしてきたが、
この癖だけはどうも気に入らない
ディンはある種の女性を見るとあっという間に惚れてしまうのだ
これだからなぁ・・・

「おいおい・・・なんだってこんな・・・」

?反応が違う
コードにいたころ仲良しだった・・・とかか?

「お前、その人が何で泣いてるのか分かるか?」

「は?そりゃ・・・分かるわけねえだろ」

彼はため息をついた
あきれたため息ではない

「レイド、このことについては戻ってから話そう
 お前の過去にかかわる重要な話だ」

なんだって?過去?
分からないことリストにまたひとつ、謎が増えた



第二十一話へ続く・・・・・