GOD BLADE 第十四話〜迷、ゴウ〜

やはり暗い
だがレイドのスコープのおかげでよく見える
たびたび目まいがするが、
恐らくスコープの画面になれていないのだろう

「このスコープなんかいや」

「お前が行くって言ったから連れてきてやったんだろが」

怖さを紛らわす為かいつにも増して口数が多い
大いに結構だ
だがなんだ・・・・この感じ・・・・
苦しい? 違う
悲しい・・・とも違う
いやな感じだ
レイドが突然立ち止まった

「ん、静かに」

「何かいるか?」

「音がした、多分何かいる
気をつけろ」

ついにお出ましか
厄介な化け物め
ここで仕返しをさせてもらおう

「ユリア、武器出しとけ」

「うん・・・」

今回は前のようにはいかない
そのとき、暗がりから爬虫類のような陰が現れた
ユリアくらいの大きさはある
頭は前に突き出している
ひどく忌まわしい体つきをしているじゃないか

「散れ!」

レイドの掛け声と同時に三人は散開した
化け物は大きく跳びかかったが、
レイドの適切な指示によって、
怪物は地面に平たく鋭いつめのついた手を叩きつけた
赤外線カメラなので色はわからない
だが、あえて想像するなら
緑か・・そうでなければ茶色といったところだろう

「仕返しだ!」

レイドは自作のマシンガンで攻撃している
対する怪物のほうは・・・・・・
効いていない?
弾丸の嵐を受けながらも全く動じる様子はなく、
むしろそれを頼りに敵を感知している

「え・・・な・・・・」

まずい!
ユリアが動けていない
このままでは・・・・
レイドが大声で叫んだ

「ユリア! トンファーの先端のふた開けろ!
そのままどこかに叩きつけろ!!」

ユリアはおぼつかない手つきで先のカバーを外すと、
後ろにあった大木に叩きつけた

「相手に向けたまま逃げろ!」

トンファーから何かが噴きだす
これは・・・催涙ガスか

「ゴウ! 行くぞ!」

「分かった!」

あんな外道な化け物にガスが効くのか?
というよりも・・・・
なぜそんなものが仕込んであるんだ?

「ハァ・・ハァ・・もういいだろ」

破壊力ばかりはずば抜けているレイドの自作銃でさえも動じない・・・
この剣を使ってみるか・・・・

「レイド、一つ案がある
この前拾ったこの大剣を使ってみるのはどうだ」

「は?そのでっかいやつか
なんでそう思う?」

「何か・・・力がある、この剣には」

馬鹿なことを言った
力があるだと?分からん

「分かった、お前がそう言うなら信じる
ただし、俺たちはここで待ってる
ユリアが危ない」

ゴウはうなずくと、おびえるユリアと
それを慰める親友を残し、走り去った


確かこの辺りだ
ゴウはずしりと重い剣を抜き放ち、
その真の姿を初めて目にした
やはり、力があると言うべきだろう
この闇の中で光っているのだ
淡く、空のように青く
何かが動く音がした
来たな、化け物め
音に向かって重量のある剣を構える
集中しろ・・・
飛び出してきたところを叩き斬る
次の瞬間、さきほどと同じモンスターが飛び出してきた

「うおおぉぉぉっ!」

声を上げて思い切り振り下ろす
すると、忌まわしい怪物の皮膚を先端がかすめ、
肩から腰にかけて縦の傷を付けた
いける!
よろめいたところにもう一撃・・・!
剣の重さを利用して、強力な一撃をお見舞いする
その重い一撃は化け物を縦に引き裂いた
すると断片は煙のように姿を消した
魔物・・・か?
少し安心した瞬間、またふらっときた
・・・また目まいか
それにこの感じ・・・
胸騒ぎがする
何かが・・・呼んでいる?
まさか、そんなことがあるはずない
ゆっくり休めば治るだろう
それにしても重い・・この剣は
もっと体を鍛えなければ
ゴウは鞘に剣をしまうと、
親友が待つ場所へと駆けていった
無事であると祈りながら



第十五話へ続く・・・・・