GOD BLADE 第十二話〜冒険〜

ギルドの地下を貸してもらうことになったレイド達
レイドは怪我のため絶対安静、
ゴウはレイドを襲った謎の生物の調査・・・・
のはずだったが、
レイドの傷を診なければならないので家で待機することに

「早いうちに情報を集めなければ・・・・」

レイドは相変わらず余裕の表情だ

「俺にいい考えがある」

「なに?」

レイドはニヤリと笑うと、視線を床に移した
その視線の先には、青い小動物がうずくまっていた

「寝てるし・・・・・
 おーい、起きろー」

そのねずみのような小型生物は、
ふっと顔を起こすと、レイドに向けた

(ナンダ?)

「少し頼みがあるんだが・・・・」

レイドは情報の調達をしてきてほしいと告げた
もちろん理由もつけて

(グタイテキニハドウスレバイイノダ?)

「具体的にどうすりゃいいかだってさ」

「簡単に言えば偵察だ
 街中でそれらしい話を聞いたら身を潜めて盗み聞きすればいい」

レイドは表情を変えた

「なんか汚ねえ仕事だなぁ」

「仕方あるまい。見た目が人間じゃないのなら、
 多少は隠れながらでなければ捕獲されたり、
 最悪の場合は殺される可能性が高い」

「おまえ、むごいことさらっと言うよな」

「そうか?」

「はぁ・・・」

ライは少し考えているようだったが、やがて決断を下した

(イイダロウ。ソウイウコトナラマカセテオケ)

「OKだとよ〜」

「すまないな、こちらの都合で巻き込んでしまって」

(キニスルナ。"マモリノツカイ"ハソレグライノコトハシテアタリマエダ)

「だとさ」

「?」

レイドはあることを忘れていた
このテレパシーはどういうことか自分にしか受信できないのだ
レイドはなんでも無いと言い、
ライに出発してくれるように指示した

(ユウガタアタリニハカエッテクル
 ロウホウヲキタイシテイロ)

レイドはうなずいた
かつて、自分を死の危機から救ってくれた小さな勇者は、
まだ見ぬ世界へと旅立った



まさか・・・ここがあの人間界か?
ライは人が行き交う街を改めて見て驚いた
少し見ないうちに随分寂れてしまったではないか
・・・人間とは謎な生き物だな
さて、情報収集だったな
人だかりを当たってみるか
物に隠れるよりも、目に見えぬほうがいいだろう
ライは駆け出したとたんに、その姿を空気中に溶け込ませた
こんな術、いつぶりにやっただろうか・・・
二人以上でいる人間に重点的な聞き込みを行う


・・・数時間後・・・


どいつも訳の分からん話ばかりだったな
リーバだったか? 今の人間はおかしな名前をよく口にする
これがあの高貴な生活を送っていた生物だったとは思いがたい
情報ももたずに帰って大丈夫だろうか?
もう少し聞き込みをしたほうがよさそうだな
すると、いかにも貧乏な姿をした老人と、
それを取り囲み、何かを話している若者が目に入った
・・・ん?
なんだ? 悪党でもいるのか?
よし、ここは一つ・・・

「おいおい、まさかこれっぽっちじゃないだろうなあ?」

老人の財布をあさっている若者は荒々しく言った

「それは孫の靴を買うための金なんだ! それしか今は持っておらん!」

(どうやら、レイドの頭の中にもあった"かつあげ"とか言う行為らしいな
 悪を叩くか・・・たまには正義の味方とやらの気分でも味わってみるか)

「へぇ、靴ねえ。自分でもまともな靴はいてねえのに
 孫の靴を買うったあ、世話焼きな―――」

そこまで言った男の一人が突然あとずさった
その仲間らしき男が駆け寄る

「お・・おい。どうしたんだ? 大丈夫か?」

若者は先ほどとは違う雰囲気をまとっている

「ふ・・・ふふ。くくクク・・・」

「な・・何笑ってんだよ」

他のかつあげ達も、驚きを隠せずにいる

「アクギョウニミヲソメタアワレナニンゲンタチヨ、
 ワタシガタッタイマ、ココデシマツシテヤロウ」

「はぁ? 何言ってんだよ・・・冗談もほどほどに――」

気がつくと、ナイフが喉元に添えられていた

「ワタシハホンキダ
 ソレイジョウノブジョクハミズカラノイノチヲタツコトニナルゾ」

「う・・・わっ」

男たちはみないっせいに逃げ出した
すると、意識を奪われていた若者はその場に崩れ落ちた
老人は何が起こったのか理解できず、慌ててその場を立ち去った
フフ・・・割に合わないことをしてしまったな
ついでにあの若造から情報も手に入った
一石二鳥・・・人間はそういうそうだなbr> それにしても疲れた・・・意識転移なんて久し振りだったからな
まあ、土産話にでもするか・・・
気分がよくなった小動物は、
ゼラウスのギルドへと駆けていった


第十三話へ続く・・・・