GOD BLADE 第九話〜行く先〜

絶望感意外は何も感じない
これからどうすればいいかも分からない
どうする、どうすればいい
下手すればこれは命にかかわる
宝石が20ネラにしかならなかったのだ
宿に泊まるには、2ピルスはいる (100ネラ=1ピルス)

「どうする?これでは何もできまい」

「・・・・・・」

「・・・む?レイド」

「なんだよ」

ゴウの指差す先には古そうな小さい小屋があった
おそらくギルドであろう
そこで仕事をこなせば、生きていけるだけの報酬は得られるだろう

「んー・・・ま、行ってみるか」

木製のドアを開けると、きしむ音と共に騒がしい声が聞こえてきた
それも普通の騒ぎ声ではない
何かあったようだ

「えーと・・・・取り込み中かな?」

すると一人の客らしき男性がこちらに気づき、
駆け寄ってきた

「いいところに来てくれた! ここのマスターが倒れたんだ
持病だったんだが、マスターがいなくなるともう一人の若い
お嬢さんだけでここを支えることになっちまう
おまえたち、医療の技術はあるか?」

慌てながらも期待ありげに話してくるのでレイドは少し困ってしまった
レイドには医療の知識などひとかけらもないのだ

「俺は何とかできるが」

色々あったせいですっかり忘れていた
知識豊富なゴウは、中でも医療のエキスパートだ

「そうか! よかった! 早く見てやってくれ!」

そう言うと、ゴウをそそくさと人だかりのほうへつれていってしまった
そして、周りにたかっているギャラリーを押しのけ、
カウンターへ入って、
そこで仰向けに気を失っているがっしりとした体つきの男の顔色を調べた

「これは・・・」

ゴウの顔に驚きが張り付いた

「まずいな・・・レイド、この町の西側にある森に行くぞ」

突然の出来事にレイドは現状が飲み込めずにいた

「え? は? い、行くけど、どうするんだ?」

「その森でしか取れない薬草がある
それを手に入れないとこいつはもう二日もすると御臨終だ」

レイドはようやく事態の重要さに気づき、すぐに準備を整えた
そしてゴウが客たちに何かを伝えると、
レイドを引き連れ急ぎ足でギルドから去っていった
たかっていた客たちは、さっきゴウに指示をもらった通りに
大男を看護し始めた

「森までは少しある。急ぐぞ
そこで取れるミールという薬草を俺の持っている薬剤と調合して薬を作る
時間がないぞ」

そう言うとゴウはポケットからメモを取り出し、
それに何かを書いてレイドに渡した

「薬草の絵だ。それを頼りに三つほどつんできてくれ
雑草に似ているが、くれぐれも間違うなよ」

なかなかよくかけた絵だ

(ソレハミタコトアルナ・・・)

ライがつぶやいた
これを見たことがないのは俺だけかというわずかな劣等感を振り払い、
森に着いたときにはレイドの顔もまじめになった

「よし、ここだな」

「なるべく早く見つけろ
たとえ死までは至らなくても、
一日ほどするともう昏睡状態になって手がつけられん
今日中に見つけろ! いいな?」

「ラジャー!」

見知らぬ男を救うために立ち上がった二人の少年は、
見知らぬ森へと踏み込んだ
そこが、魔物の巣窟だとは知らずに―――


第十話へ続く・・・・