第3話 〜再会〜

「なんにも見えねー」

明かりと地図を両方とも忘れた彼は、
洞窟の中を手探りで進んでいた
そろそろと歩いていると、鉄のように滑らかな壁にぶつかった

「コレ・・・・岩じゃないよな・・・ん?」

手で探って見ると、何かボタンのようなものがあるのに気がついた

「やっぱり人工物か、押しちゃえ」

少しすると、どこか聞き覚えがある声が聞こえてきた

「お前は何人?」

この言葉には聞き覚えがある
・・・おっさんの好きだった映画の台詞だ

「・・・銃弾の数」

少しすると機会音と共に壁が上に滑り、強い光が照らしてきた

「まぶしっ」

「ハハハ!まだ覚えてたのか! 幼き英雄さんよ」

「うっせえ、おっさんこそどこ行ってたんだよ」

「その呼び方はやめたらどうだ
 俺にはディンっていう呼びやすい名前があるんだからな」

「ところで、こんなちんけなところに立派なもん作って、
 何してたの?」

「お前と別れてもう十年近くたつわけだが、
 手紙にもあったように俺は追われてるんだ」

「十年? もうそんなに経つのか」

「まあせっかくの再会だ、新しい設備でも見ながらゆっくりしよう」

「ここはあんたの実家じゃないだろうが」

「実家に帰るほうがよっぽど無茶だろうが」

「?」

「まあそのことは中で話そう」

そう言うと二人は機械であふれかえった部屋へと入っていった
その部屋には最新鋭の技術を全て詰め込んだかのような空間が広がっていた
さまざまな装置がさまざまな色の光を発し、そしてさまざまな音を立てている

「おまえが来ることを想定して、メイキングラボも作ってある」

「まじか!」

「こっちだ」

床を蹴りつけるかのような勢いでレイドは歩いていった
導かれた部屋には、簡素な電灯と、申し分ない数のツールがおかれてた
細かい作業をするにはうってつけの電灯だ
壁にはびっしりと並んだ引出しと棚があった
これを見たレイドはますます興奮してきた

「うっはぁ、これだけあれば・・・」

「俺は向こうにいる
 好きなだけ弄ってろ」

「よっしゃ、やったるぞ!」

ディンは機械部屋に戻っていった

(あれ?なんか忘れてないか?ま、いいや)

部屋の隅では、小さな生物が興奮する彼の様子を窺っていた

「・・・・・」


4話に続く